6.測定機器の校正を社内で行うためには(第1章:上位標準器の準備について)

6.測定機器の校正を社内で行うためには(第1章:上位標準器の準備について)

1)上位標準器の準備について

<上位標準器とは>

マイクロメーターを例にいたします。
マイクロメータはその名が示すように、マイクロの単位まで示すことができます。つまり、1/1000mmなので、最小表示は0.001となります。

これを校正するためには、この精度を上回る標準器が必要となります。
それが、ブロックゲージになります。
ブロックゲージは、1/10000mmの精度でできているので、上位標準器として使用できます。

このことから、ブロックゲージでマイクロメーターを校正することが出来てもマイクロメータでブロックゲージを校正することは出来ないのです。
(例えば、1メモリ 5mm単位の定規で、1メモリ 1mm単位の定規の正確さ(精度)を計ることは出来ませんよね。)

※また上位標準器を、実用測定器として日常使うことはできません。

次回は6)測定機器の校正を社内で行うためにはの第2章(校正環境の準備について)を記事にいたします。

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6.測定機器の校正を社内で行うためには 第1章:上位標準器の準備について
6.測定機器の校正を社内で行うためには 第2章:校正環境の準備について
6.測定機器の校正を社内で行うためには 第3章:人員の準備について
6.測定機器の校正を社内で行うためには 第4章:メーカー校正と外部(業者)校正の違い
7.校正業者による評価で不適合が認められた場合

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