今回は、(ISO9001の管理者様向け「校正」シリーズ)第4項! 校正を行う中で、基本中の基本ですが、「機器管理」について記事にさせていただきます。
測定機器において、何が何本、何処で使われてるか漏れが無いように管理されている必要があります。 これは、当然ながら社内で校正する際はもちろん、弊社に校正をお任せいただく際にも必須になります。 これが、校正を行うにあたりスタートになると言っても過言ではありません。
まずは、管理体制から整えて行きましょう。 そこで、必ず管理すべき事項は、「機器のリスト化」です。
■リストの必須項目:「品名」「型式」「シリアルナンバー」「管理ナンバー」
ここでポイントとなるのが、お客さま独自で管理する「管理ナンバー」です。
管理ナンバーを付番するにあたり、分けておく必要のあるカテゴリーは「工場名」「部署名」「ライン名」などになります。
例)工場番号,部署番号,ライン番号,-測定機器番号(AFM-001)
管理ナンバーのメリットは、 ・管理する工場や部署、ライン番号が変更になっても、何処に何が管理されているか明確になります。
・シリアルナンバーのない測定機器も統一した管理が可能になります。
・自社で校正を行う場合も、業者に校正を依頼する場合も、スムーズで正確な校正を行うことが可能になります。
また、前回記載させていただきました「校正周期」も、このリストに記述しておくと良いでしょう。管理担当者が変わっても前回校正を行った時期、次回校正を行う時期が明確となりますので、校正忘れを防ぐことができます。
※「機器管理リスト」表のサンプルをダウンロードできます。(機器管理リストExcel)
※測定機器にはテプラなどのシールに「管理ナンバー」を記述して、貼り付けて管理していただければ結構です。
弊社が無料で発行いたします「校正証明書」には、このお客さま独自で付番した「管理ナンバー」を記載して発行することができます。(メーカー様の発行する校正証明書には「管理ナンバー」は通常記載されておりません)
正に、この「機器管理」は基本で有り、非常に重要な事項となるのです。すなわち、管理体制の強化が必然的にISOの維持にも繋がってまいります。是非、参考にしてください!
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ISO9001の管理者(品質管理者)様向け「校正」概説
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2.校正をする理由
3.校正周期の決め方
4.機器管理
5.校正証明書類(トレサ三点セット)とは
6.測定機器の校正を社内で行うためには 第1章:上位標準器の準備について
6.測定機器の校正を社内で行うためには 第2章:校正環境の準備について
6.測定機器の校正を社内で行うためには 第3章:人員の準備について
6.測定機器の校正を社内で行うためには 第4章:メーカー校正と外部(業者)校正の違い
7.校正業者による評価で不適合が認められた場合